●「iPS細胞」という技術を患者さんに届けるために
京都大学iPS細胞研究所は、山中伸弥教授の研究グループが開発したiPS細胞技術を患者さんにお届けすることを目指す研究所です。
iPS細胞は、ほぼ無限に増殖させることができ、様々な細胞に変化させられることから、再生医療(細胞を移植しての治療)の基盤技術、新薬開発を加速する技術として期待されています。受精卵から作製するES(胚性幹)細胞とは異なり、皮膚や血液などの細胞から作製するものです。
●山中伸弥教授は、なぜマラソンを走るのか?
山中伸弥教授は、2012年から京都マラソン、大阪マラソンに出場しています。2017年は、研究所の教職員が5名、大阪マラソンを走りました。
なぜ、現役の研究者・職員が、マラソンを走るのでしょうか?
それは、「iPS細胞研究基金」をマラソン出場を通じてPRし、iPS細胞研究所の抱える課題を少しでも解決するためです。
●iPS細胞研究所が抱える課題とは・・?
長期にわたる研究に取り組む研究機関にとって、長期的に活用できる財源を確保することは死活問題です。
現在、約400名の研究者・研究支援者が職務にあたっていますが、その9割以上が有期雇用(期限付きの雇用)のため、優秀な人材を確保して研究支援体制を構築・維持することが、大きな課題です。
iPS細胞研究所と同じような規模の米国の研究機関では300億円規模の基金・資産を確保している例もあり、これが長期的な運営体制の基礎になっています。
●安定した研究支援体制をつくりたい!
iPS細胞を医療応用の実現を目指すために、このプロジェクトで皆さまからご支援をいただくことで、研究者と研究支援者の長期間の雇用を実現し、安定的な研究支援体制の確立を目指します。
●iPS細胞研究基金に、ご参加ください!
iPS細胞研究所は、国から非常に大きな研究資金をいただいています。しかし、そのほとんどは、期限付きのプロジェクト研究費です。
年間10億円を超える有期雇用教職員の人件費も、プロジェクト研究費でまかなっていますが、公的資金は毎年変動するため、より安定した継続的かつ補助的な財源が必要です。
この財源として非常に重要な位置を占めているのが、多くの方々からのご寄付で成り立っている「iPS細胞研究基金」です。
はぴeポイントでの寄付のほか、直接の寄付も以下ページから受け付けています。
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/fund/index.html
●ご支援の使途
iPS細胞研究基金に寄せられたご支援は、以下のような形で活用します。
1)知的財産の確保と維持(特許出願・維持にかかる費用)
2)優秀な人材の確保(研究者・研究支援者の人件費)
3)安定的な研究活動の支援(特許係争などのリスク対策など)、iPS細胞研究の情報発信・普及活動
4)医療応用に向けた研究費
●継続的な支援のお願い
多くの方々の継続的な支援があれば、iPS細胞研究所の財源の見通しが立てやすくなり、研究支援体制の安定化にとって非常に大きな力となります。
研究の進捗は年4回のニュースレター(郵送/メール)でお届けしています。ご覧いただきながら、iPS細胞技術の「育ての親」として応援いただければ幸いです。
(ニュースレターを希望される方は、以下URLからご連絡ください)
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/contact/magazine/entry.php
iPS細胞を使った医療応用の実現に向けた、上述の課題解決のために、皆様の継続的なご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。