オール電化住宅におすすめの暖房器具と節約方法!選び方も解説 環境負荷が低く、安全機能が充実していることから人気の高いオール電化住宅。しかし、すべてのエネルギーを電気に頼るため、暖房をよく利用する冬季の電気代が気になる方も多いのではないでしょうか。 実は、暖めたい場所や状況にあわせて適切な器具を選んだり、節約を意識した使い方をしたりすることで、電気代を抑えられます。 この記事では、オール電化住宅におすすめの暖房器具や、暖房器具ごとの具体的な節約方法、暖房器具の選び方を詳しく解説していきます。 目次 オール電化住宅に適した暖房器具 1.エアコン 2.床暖房 3.電気ストーブ 4.電気カーペット 5.電気こたつ 6.電気毛布 暖房器具ごとの節約方法 1.エアコン 2.床暖房 3.電気ストーブ 4.電気カーペット 5.電気こたつ 6.電気毛布 状況別のおすすめの暖房器具 1.部屋全体を暖めたい場合 2.狭い空間で使いたい場合 3.身体の一部を重点的に暖めたい場合 オール電化住宅で使う暖房器具の選び方 1.省エネ機能が備わっている機種を選ぶ 2.消費電力や電気代をチェックする 3.安全機能を確認する 【まとめ】自分のライフスタイルに合った暖房器具を選ぼう オール電化住宅に適した暖房器具 まずはどういった暖房器具がオール電化住宅に適しているのか、解説しましょう。 ■エアコン 幅広いエリアを効率よく暖めることができ、やけどの危険も少なく、お子様がいるご家庭でも利用しやすいエアコンは、オール電化住宅に適した暖房器具のひとつです。 「エアコン暖房は電気代が高くつく」と考える方は多いですが、近年のエアコンは省エネ性能が大幅に向上しているため、古いエアコンをずっと使い続けるよりも、電気代を抑えられます。 最新のエアコンは足元暖房や空気清浄機能がついていたり、メンテナンス性にも優れているものもあります。さらに、省エネ性能が高い機種では電気代の節約につながるため、環境とお財布の両方に優しい選択と言えるでしょう。 ■床暖房 ・ヒートポンプ式温水床暖房 長時間過ごすリビングの暖房におすすめなのが、ヒートポンプ式温水床暖房。エコキュートやエアコンと同じ、ヒートポンプ技術を使った省エネ暖房機です。少ない電力で大きな熱を利用することができ、オール電化住宅と相性がよいと言えます。 立ち上がりの早いエアコンと組み合わせることで、足元から快適に暖めます。嫌なにおいもなく、空気も汚さないので、リビングを快適な状態に保ちやすくなります。 ・電気ヒーター式床暖房 床暖房は「取り付けが大変じゃないの?」「大がかりな工事が必要なのでは?」と心配されている方もいるかもしれませんが、電気ヒーター式床暖房なら、そんな心配は不要です。 工事は最短1日(※)で完了し、暖かなリビングが実現します。キッチンや洗面所など、狭くて短時間を過ごす空間の暖房におすすめです。 (※)ご家庭の状況により施工内容やスケジュールは異なります。 ■電気ストーブ 電気ストーブは、ヒーターに電気を流して発熱させる暖房器具です。空気が汚れにくくてにおいもないため、換気しにくい場所でも利用できます。直接発熱することで効率的に部屋を暖められ、音が静かなのが特徴で、オール電化住宅に適した暖房器具のひとつです。 ■電気カーペット 電気カーペットは、エアコンなどのように室内全体を暖めるのではなく、カーペットの表面を暖めるもので、直接触れる部分を暖めることに特化しています。 オール電化住宅で使用するなら、部屋全体を暖める必要がない狭い部屋で使ったり、室内全体を暖められる暖房器具とあわせて利用したりするのがおすすめです。 ■電気こたつ 電気こたつは、こたつ布団でテーブル全体を覆って密閉された狭い空間を暖めるため、エネルギーを効率的に使える暖房器具です。オール電化住宅で使用する場合は、部屋の広さによっては電気こたつ以外の暖房器具を併用する必要があります。 ■電気毛布 電気毛布は、電熱線が埋め込まれている毛布で、敷くタイプとかけるタイプがあります。寒い日の夜に、布団の中をすばやく暖めることに適しています。オール電化住宅にも使いやすい暖房器具のひとつです。 暖房器具ごとの節約方法 ここまで、オール電化住宅に適した暖房器具を挙げてきましたが、暖房をよく利用する冬季は特に、電気代を気にする方が多いかもしれません。暖房器具の使い方次第で、電気代の節約につなげることができます。ここではそれぞれの暖房器具の節約方法について解説します。 ■エアコン エアコンは暖房効果が高くエネルギー効率も良い暖房器具ですが、電気代を抑えるためには以下のような工夫が役立ちます。 ・設定温度を控えめに エアコンは適切な設定温度で使用しましょう。暖房は20℃を目安に設定するのがおすすめです。設定温度を20℃前後にすることで、少し肌寒く感じるかもしれませんが、電気代を抑えられます。ただし、エアコンの控えすぎによる体調不良には注意しましょう。 ・不要な時は電源をOFFに エアコンを使用しない時は必ず電源を切るようにしましょう。特に長期の旅行などで家を空ける際には、エアコンの消し忘れには注意しましょう。 ・使用台数を減らす 家族全員ができるだけ同じ部屋で過ごすようにすることで、エアコンの使用を抑えられ、省エネにつながります。 ・適切なメンテナンス 定期的に掃除を行い、ホコリやゴミを取り除くことで、エアコンの電気効率を保つことができます。メンテナンスが適切に行われていないと、電気効率が低下し、余計な電力を消費する可能性があります。 ・その他の節約方法 窓からの熱の出入りを防ぐためにカーテンを閉める、扇風機等で空気を循環させて暖房効果を高めるなどの方法もおすすめです。 ■床暖房 リビングなどの広い部屋で効果を発揮する床暖房は、暖める範囲が広い分、電気代が高くなる不安も。以下の方法で節約を心がけましょう。 ・床暖房の上にカーペットを敷かない 床面から直接暖かさを伝える床暖房は、上にカーペットやラグマットを敷くと熱を遮断してしまうため、床暖房の効率が下がってしまいます。それを避けるためにも、床暖房の上には何も敷かないようにしましょう。 ・余熱を利用して早めにスイッチOFF 床暖房は、電源をOFFにしても余熱による暖かさがしばらく続きます。お出かけの30分前には電源をOFFにすると良いでしょう。 ■電気ストーブ 電気ストーブは特定の範囲を暖めるのに便利な暖房器具ですが、消費電力が高い傾向にあるため、適切な使用法と節約方法を理解することが重要です。 ・設定温度の調整 温度設定ができる機種では、適切な設定温度にすることで、電気代を節約できます。冬でも20℃程度に設定するのがおすすめです。 ・使用する場所と時間を工夫 電気ストーブは広い範囲を暖めるのには向いていません。比較的狭い空間や、足元など特定の場所を暖めたい場合に使用するのが良いでしょう。また、短時間で集中的に使用する方が電気代を抑えられます。 ■電気カーペット 電気カーペットは、暖めたい場所をピンポイントで暖められる暖房器具ですが、より節電効果を高める方法があります。 ・分割暖房機能を使って効率的に 機種によっては、電気カーペットの場所を分割して暖められる機能がついているものがあります。人のいる部分だけを暖めることで、必要以上のエネルギー消費を防ぐことができます。 ・断熱マットで効率アップ 床に熱が逃げないように、電気カーペットと床との間に断熱マットを敷くと効果的です。 ■電気こたつ 電気こたつも、暖めたい場所に限って効率よく暖めることができる暖房器具ですが、さらに暖房効率を上げる方法があります。 ・上掛けなどの併用を こたつ布団に上掛けなどを併用すると、こたつの中の暖まった空気が逃げにくくなり、暖房効果が高まります。 ■電気毛布 電気毛布は、手足など特定の部分だけを暖めたい時に非常に役立ちますが、長時間使用すると電気代が多くかかります。適切な利用法と節約方法について理解しておくことが大切です。 ・部屋全体の温度設定 部屋全体はエアコン等の暖房器具で適切な温度に保ち、足元などを暖めたい時に、電気毛布を使うのがおすすめです。局所的に暖められるという電気毛布の特性を活かしながら、電気代を抑えることができます。 ・節電モードやタイマー機能の利用 最新の電気毛布には、エコモードやタイマー機能などが搭載されているものも多いです。これらの機能を活用することで、必要な時間だけを暖め、無駄な電力の使用を防ぐことができます。 状況別のおすすめの暖房器具 暖房器具は使用状況や目的によって選び方が異なります。自身の生活スタイルや暖房ニーズをよく考え、それに応じた最適な暖房器具を選ぶことが重要です。ここでは、さまざまな使用状況に応じた暖房器具の選び方を具体的に解説します。適切な暖房器具を選び、効率的な節電生活を実現しましょう。 ■部屋全体を暖めたい場合 部屋全体を暖めて一定の温度を保つには、広範囲をカバーできる暖房器具が必要です。この場合、エアコンが適しています。エアコンは空気を循環させて部屋全体を暖められるため、リビングやダイニングなどの広いスペースで使えます。 ■狭い空間で使いたい場合 比較的狭い部屋で暖まりたい場合や、特定の空間だけを暖めたい場合は、エアコンをつけずに電気ストーブやこたつ、電気カーペットなどを使用する方法もあります。 これらの暖房器具は、限定的な範囲を暖めることができるのが利点です。空気が汚れにくく換気がしにくい場所でも利用しやすいので、狭い部屋での利用にも適しています。 ■身体の一部を重点的に暖めたい場合 身体の特定の部位、たとえば手先や足を重点的に暖めたい場合には、電気ストーブや電気カーペットがおすすめです。 電気カーペットは、足元を直接暖められるため、体感温度を大幅に上げることができます。また電気ストーブは、ストーブが向いている方向を特に強力に暖めることができます。 オール電化住宅で使う暖房器具の選び方 オール電化住宅では、暖房器具にも電気を利用するため、エネルギー効率や電気代、安全機能について確認しておくことが重要です。これらのポイントに基づき、オール電化住宅で使用する暖房器具の選び方について詳しく解説します。 ■省エネ機能が備わっている機種を選ぶ まず、省エネ性能がどのくらい高いかどうかは暖房器具の選び方における重要な要素です。近年は多くの暖房器具が、人感センサーやエコモードなどの省エネ機能を備えています。これらの機能はエネルギーの無駄遣いを減らし、電気代の節約に貢献します。 人感センサーは、部屋に人がいるかいないかを検知することで、無駄な暖房を抑えることが可能です。一方エコモードは、快適な温度を保ちつつ、電気代を抑えられます。これらの機能が搭載されている暖房器具を選ぶことで、省エネと快適さを両立することが可能になります。 ■消費電力や電気代をチェックする 具体的にどのくらいの電力使用量と電気代がかかるのかも見極めるべきポイントです。機種によって消費電力は異なり、その差は長期的に見ると電気代に大きな影響を与えます。消費電力をしっかりとチェックした上で、暖房器具を選ぶようにしましょう。 電力会社によって、さまざまな電気料金プランが提供されています。自分のライフスタイルや家庭の電力使用状況に合ったプランを選ぶことで、電気代を節約できます。 ■安全機能を確認する 暖房器具は長時間にわたって使用することが多いため、安全機能を有しているかどうかの確認は欠かせません。たとえば、電気毛布は寝ている間に使用することが多いので、長時間使うと低温やけどを引き起こすことがあります。タイマー機能や自動電源オフ機能が付いているものを選ぶのがおすすめです。 他の暖房器具においても、オーバーヒート防止機能やチップオーバー(倒れた時に自動で電源を切る)機能など、各種の安全機能を備えているかどうかは必ずチェックしましょう。 家に小さなお子様やペットがいる場合は、立ち消えの心配がなく、タイマー機能で消し忘れが防止できる、エアコンや床暖房といった暖房器具を選ぶとより安心でしょう。 【まとめ】自分のライフスタイルに合った暖房器具を選ぼう 生活習慣や家の広さ・構造によって、最適な暖房器具は異なります。各暖房器具の特性や、それぞれの電気代の節約方法を理解し、自分のライフスタイルに合った暖房器具を選ぶことが重要です。また、暖房器具の使い方を工夫することで、電気代を抑えつつ、心地よい環境を作ることが可能になります。 今回ご紹介した内容を参考にしながら、節電と快適さを両立する暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。あなたの理想とする暮らしを、オール電化住宅というスタイルがきっと支えてくれることでしょう。