オール電化世帯人数別の電気代平均額 子どもが増えた、あるいは高齢の親と一緒に住むことになったなど、家族の人数が増えるとどうしても光熱費は高くなります。しかし、世帯人数が増えた場合でも、オール電化にすることで光熱費を安くできるかもしれません。 この記事では、オール電化と通常のプランの比較、および世帯人数が多い家庭でも電気代を安くする方法をご紹介します。 目次 世帯⼈数別の電気代はいくらくらい? 世帯人数が増えると電気代が高くなる理由 1.家電の買い替え 2.家族がそれぞれ別の部屋で過ごすことが増える 世帯人数の多い家庭がオール電化にするメリット 1.安全性が高い 2.基本料金の二重払いが防げる 3.夜間の安い電気料金プランを利用できる 4.リフォームする際にローンや補助金を活用できる 5.太陽光発電と併用すればさらに節約できる 世帯人数の多い家庭がオール電化にするデメリット 1.初期費用がかかる 2.停電するとすべての機能がストップすることがある 3.昼間の電気代が割高になる 4.エコキュートはお湯の使用量に制限がある 家族が3人・4人に増えた場合に電気代を安くするポイント 1.家電の使い方を考える 2.省エネ機能のついた家電に買い替える 3.料金プランを見直す オール電化におすすめのプラン 【まとめ】家族世帯ならオール電化にして光熱費を安くしよう 世帯⼈数別の電気代はいくらくらい? 一般の住宅とオール電化住宅の世帯人数別の月間平均光熱費・電気料金をご紹介します。 一般の住宅※1 オール電化住宅※2 電気料金 ガス料金 他の光熱費 光熱費合計 電気料金 1⼈暮らし 5,482円 3,001円 651円 9,134円 10,777円 2人暮らし 9,183円 4,330円 1,311円 14,824円 13,406円 3人暮らし 10,655円 4,930円 1,169円 16,754円 14,835円 4人暮らし以上 11,836円 4,903円 878円 17,617円 16,533円 ※1:一般の住宅の電気・ガス料金、他の光熱費は、「総務省統計局「家計調査 家計収支編 2021年 世帯人員・世帯主の年齢階級別」をもとに算出しています。一般の住宅サンプル数:1人暮らし664、2人家族3,576、3人家族1,832、4人家族以上2,016 ※2:オール電化住宅の電気料金は、当社オール電化プランをご利用中の「はぴeみる電」会員さまデータ(2020年~2021年の年間使用量の平均値)より算出した平均使用量をもとに、「はぴeタイムR」の料金単価を適用して算出しています。いずれも燃料・原料費調整額は含みません。 オール電化住宅のサンプル数:1人暮らし4,908、2人家族24,100、3人家族26,163、4人家族以上55,311 世帯人数が増えると電気代が高くなる理由 世帯人数が増えると電気代が高くなる理由として主に以下の2つが挙げられます。 ■家電の買い替え 世帯人数が増えると、どうしても家電を買い替えることになるでしょう。たとえば、冷蔵庫や洗濯機、炊飯ジャーなども、1人暮らし用と4人家族用なら大きさや容量が異なるため、その分消費電力が大きくなる場合があります。 ■家族がそれぞれ別の部屋で過ごすことが増える 世帯人数が増えれば、子ども部屋や書斎など家族がそれぞれの部屋に分散して過ごすことも多いでしょう。そうなると、それぞれの部屋に照明器具や冷暖房器具、テレビなどが設置され、それぞれが使用することになるため、その分消費電力も増えてしまいます。 世帯人数の多い家庭がオール電化にするメリット では、世帯人数の多い家庭はオール電化にするとどんなメリットがあるのでしょうか。 ■安全性が高い オール電化のメリットとして、まず安全性が高いことが挙げられます。調理器具や暖房器具もすべて電力でまかない、ガスや火を使わないため、火災やガス漏れなどがありません。特にお子さまや高齢者がいらっしゃるご家庭にとっては事故の危険が少なく安心です。 ■基本料金の二重払いが防げる オール電化は、電気とガスを併用することにより発生する、基本料金の二重払いを防げることもメリットです。 電気もガスも、料金プランに基本料金が含まれています。(従量電灯Aのみ基本料金はなく、最低料金のみの設定)。電気とガスを併用すれば、それぞれに基本料金の支払いが必要です。 その点、ガスを使わないオール電化なら、基本料金が必要なのは電気だけです。ガス代自体がかからないため、ガスの基本料金も支払う必要はありません。 ■夜間の安い電気料金プランを利用できる オール電化住宅は、夜間の電気料金が安くなるプランが利用できます。 オール電化住宅の特徴と言える、電気給湯機(エコキュート等)は、夜間に沸かしたお湯をタンクに貯め、日中に使用する仕組みとなっています。そのため、電気代の約3分の1を占める給湯代を、夜間の安い電気料金で賄うことで、経済的メリットが受けられます。 ■リフォームする際にローンや補助金を活用できる リフォームする際にローンや補助金を活用できることも、オール電化のメリットといえるでしょう。 自宅をオール電化にリフォームをする際には、優遇金利のローンを利用できる場合があります。また、国や地方自治体がさまざまな補助金を設けています。ローンや補助金の利用をすれば、初期費用を抑えてオール電化の導入が可能なのです。 ■太陽光発電と併用すればさらに節約できる オール電化なら、太陽光発電と併用すればさらなる節約が可能です。昼間は太陽光で発電された無料の電気を使い、夜間は電力会社の安い料金の電気を使えば、電気代をより一層安くできます。 世帯人数の多い家庭がオール電化にするデメリット 前述の通り、オール電化にはさまざまなメリットがありますが、いくつかデメリットもあります。どのようなデメリットがあるかを見ていきましょう。 ■初期費用がかかる オール電化のデメリットとしてまず挙げられるのは、初期費用がかかることです。オール電化導入のために購入の必要がある、IHクッキングヒーターやエコキュート、電気温水器などの機器は、決して安いとはいえません。オール電化導入のための一般的な初期費用を見てみましょう。 IHクッキングヒーターは、本体価格の相場が6~30万円、それ以外に8~20万円の設置工事費がかかります。エコキュートは、本体価格の相場が70~120万円、設置工事費は10~25万円、電気温水器は、本体価格の相場が40~80万円、設置工事費は10~25万円です。 したがって、IHクッキングヒーターとエコキュートの両方を導入する場合には、94~195万円の初期費用がかかることになります。ただし、その後の光熱費を節約できることになるため、それだけの費用をかける価値はあるといえるでしょう。 ちなみに、オール電化にせずガス併用住宅でも、エネファームなどガスの省エネ型機器を導入する場合は、やはりそれなりの初期費用はかかります。長い目で見たときにどちらがお得なのか、検討するとよいでしょう。 ■停電するとすべての機能がストップすることがある オール電化のデメリットとして次に挙げられるのは、停電するとすべての機能がストップしてしまうことです。 たとえば、停電するとIHクッキングヒーターが使えなくなるため、鍋やフライパンを使った調理ができなくなります。エコキュートを設置している場合、停電前に沸かしたお湯がタンクに残っていれば、それは使うことができますが、タンクが空になったあとは電気がなければお湯を沸かせません。 また、エアコンが使えなくなるため、部屋を暖めることができません。そのため、災害に備えてカセットコンロや石油ストーブなどを準備しておく必要があるでしょう。 ※全ての災害において同様の結果になることを表現しているものではありません。復旧率とは供給が回復した戸数を、供給が途絶した累計戸数で除した数値です。 出所:左グラフ:消費研究神戸フォーラム、右グラフ:再生可能エネルギー政策論(エネルギーフォーラム社刊) ただし、災害時のインフラの復旧時間は、電気がいちばん短いとされています。ちなみに1995年の阪神淡路大震災の際にも、9割程度復旧するまでの日数は、電気が6日、ガスは84日、水道が73日、電話が14日でした。 電気・ガス併用の場合では、電気が復旧してもガスが使えないと調理ができなかったり、お風呂が沸かせなかったりといったデメリットがありますが、オール電化であれば電気と水道が復旧すれば調理やお風呂などもいち早く使えるようになるのです。 ■昼間の電気代が割高になる 昼間の電気代が割高になることも、オール電化のデメリットといえるでしょう。オール電化の電気料金プランは深夜に割安となり、昼間は高くなるよう設定されていることが多くあります。 そのため、リモートワークをしているなど、昼間に電気をたくさん使う家庭では、オール電化だと電気代がどうしても高くなってしまうのです。ただし、このデメリットに関しては、前述のとおり太陽光発電を導入すれば解決できます。 ■エコキュートはお湯の使用量に制限がある オール電化でお湯を沸かすのにエコキュートを使う場合は、お湯の使用量に制限があるため注意が必要です。 エコキュートは、電気料金が安い夜間にお湯を沸かし、それをタンクに貯めておきます。そのため、お湯を使いすぎるとタンクが空になってしまうのです。エコキュートの機器を選ぶ際には、家族の人数やお湯の使い方を考えたうえで、タンク容量に少し余裕のあるものを選びましょう。 家族が3人・4人に増えた場合に電気代を安くするポイント 家族の人数が3人、4人と増えた場合に、電気代を安くするポイントを紹介します。 ■家電の使い方を考える 電気代を安くするためには、まず家電の使い方がポイントです。たとえば、大型家電で消費電力が大きいエアコンや冷蔵庫の場合は、以下のような使い方をすると電気代の節約につながります。 ・エアコンの場合 ・設定温度を夏は28℃、冬は20℃くらいにする ・扇風機やサーキュレーターを併用する ・フィルターをこまめに掃除する ・冷蔵庫の場合 ・扉の開け閉めの回数を減らす ・設定温度を、夏は「強」、冬は「弱」など季節によって変える ・壁から離して設置する ■省エネ機能のついた家電に買い替える 近年、省エネ機能がついている家電が増えています。そのため、古い家電を省エネ機能のついた新しい家電に買い替えるだけでも節電が可能です。照明器具は、白熱電球や蛍光灯をLED照明に替えれば、大幅に節電できます。また、エアコンなども省エネモードなどを活用すると電気代の節約につながるでしょう。 環境省によると、一般の電球をLED照明に替えれば年間で約3,000円、蛍光灯のシーリングライトをLED照明に替えれば約2,000円の節約になると報告されています。 ※出典元:環境庁 省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」 また、ブラウン管のテレビを液晶テレビに替えれば約4,000円、冷蔵庫を最新機種に買い替えれば約12,000円、ドラム式洗濯乾燥機を最新機種に買い替えれば約7,000円、エアコンを最新機種に買い替えれば約6,000円もの、年間での節約に期待が持てます。 ■料金プランを見直す 電気代をより抑えたいなら、料金プランの見直しが節電につながる場合もあります。まず、家庭で使う電気の量に合った料金プランを選んでいるか確認しましょう。また、昼間以外の時間帯に電気の使用をシフトできれば、その分電気代が安くなるプランもあります。 オール電化におすすめのプラン 関西電力では、オール電化住宅の方におすすめな料金プランをご用意しています。お客さまのライフスタイルにぴったりのプランをお選びいただき、「暮らしまるごと」安心生活をお楽しみください。 はぴeタイムR エネルギーを上手に使って電気料金をおトクにしたいお客さまにおすすめのメニュー はぴeセット 一定量までの電気と機器が月々コミコミ定額になる「電化のサブスク」メニュー 【まとめ】家族世帯ならオール電化にして光熱費を安くしよう 世帯の人数が増えると電気料金が高くなるのは、家電の買い替えや家族が分散しやすいことなどが理由です。オール電化を導入すれば安全性が高まるうえに、基本料金の二重払いが防げる、夜間の安い電気料金を利用できる、リフォームにローンや補助金を利用できる、太陽光発電と併用によりさらに節約できるなどのさまざまなメリットがあります。 特に、家族世帯では、オール電化による節電は大きな効果が見込めるでしょう。電気代はもちろん、光熱費をもっと抑えたいと考えているなら、オール電化導入の検討をしてみてはいかがでしょうか。