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オール電化の電気代平均額と節約方法

オール電化の電気代平均額と節約方法

オール電化にすると、電気料金がいくらかかるのか疑問を持っている方も多いでしょう。また、オール電化住宅でも必ず電気代が安くなるわけではありません。オール電化住宅の光熱費と通常のプランを比較したうえで、ご自身に合ったプランを選択するようにしてください。

本記事では、オール電化と通常プランの料金のほか、電気料金を安くする方法についても紹介します。

オール電化住宅の光熱費はいくらくらい?

オール電化とは、電気や調理、空調、給湯などの熱源をすべて電気でまかなっている住宅のことです。実際、オール電化住宅は光熱費がどれくらいかかるのでしょうか。以下に、世帯人数別・住居形態別の1か月当たりの平均額をご紹介します。

■オール電化住宅光熱費平均額

オール電化住宅光熱費平均額
世帯人数別 1⼈暮らし 10,777円
2⼈家族 13,406円
3⼈家族 14,835円
4⼈家族以上 16,533円
住居形態別 ⼀⼾建て 15,311円
集合住宅 12,123円
  • ※当社オール電化メニューをご利用中の「はぴeみる電」会員さまデータ(2020年~2021年の年間使用量の平均値)より算出した平均使用量をもとに、「はぴeタイムR」の料金単価を適用して算出しています。燃料費調整額は含みません。
  • ※サンプル数:1人暮らし4,908、2人家族24,100、3人家族26,163、4人家族以上55,311、一戸建て304,954、集合住宅35,716

オール電化と通常のプランでは
どちらの光熱費が安くなるのか?

では、オール電化にすると、光熱費にどのくらい違いが出るのでしょうか。総務省の家計調査より算出した、世帯人数別の光熱費全国平均額と見比べてみましょう。

■光熱費全国平均額

光熱費全国平均額
世帯人数別 1⼈暮らし 9,134円
2⼈家族 14,824円
3⼈家族 16,754円
4⼈家族以上 17,617円

上記のデータによると、1人暮らしの場合は、オール電化住宅が高くなっています。しかし、2人家族以上の世帯では、オール電化住宅が1,000~1,900円ほど安くなっていることがわかります。

ただし、オール電化と通常プランではサンプル抽出する母集団が違っており、各世帯人数のN値バランスも違います。さらにエネルギーの使い方によっても数値が異なってくるため、あくまで参考程度にご覧ください。

より正確に試算したい場合は、関西電力では電化シミュレーションもしくは見積依頼をすることも可能です。

オール電化で電気代が高くなる理由

全てを電気でまかなうことから、「オール電化にすると電気代が高くなる」というイメージをお持ちの方もいるでしょう。しかし、オール電化にしたからといって、電気代が必ずしも高くなるわけではありません。以下では、オール電化で電気代が高くなる理由について、解説します。

■日中に電気を使っている

オール電化の電気料金は、深夜帯は安くなる一方で、日中は割高に設定されています。そのため、昼間に家で過ごす時間が長く、調理や空調をはじめとした熱源を日中に使うことが多いご家庭では、電気代が高くなる可能性があります。

勤務形態やライフスタイルの変化から、日中に家の電気を使う生活をするようになった方は、日中の節電を意識してみましょう。日中はエコキュートを沸き増しするなどした場合に電気料金が高くなる可能性がありますので、電気料金が安い夜間の時間帯にのみ稼働するよう、機器の設定を行うことが大切です。

■使用している家電のエネルギー効率が悪い

「オール電化」と一口に言っても、使用する家電によって消費電力は大きく異なります。

たとえば、オール電化が普及し始めた1990(平成2)年から1998(平成10)年頃の初期のオール電化では、金属に熱を流す電熱ヒーターを使った「電気温水器」や、安い夜間帯の電力を使ってレンガに蓄えた熱を放出することで部屋を暖める「蓄熱暖房機」、電気ヒーターを使ったパネルを用いた「パネルヒーター」、電熱を使用して温水または蒸気を発生させる「電気ボイラー」などが導入されていました。

しかし、2003(平成15)年頃からは、「ヒートポンプ給湯機(エコキュート)」などの給湯器具や、寒冷地向け「暖房用エアコン」、「ヒートポンプ暖房システム」などの家電が導入され始めました。

これらは、ヒートポンプを使って取り込んだ空気の熱を使ってお湯を沸かすシステムで、省エネ性が高く、電気の使用量を抑えやすい特徴があります。

一般的な電力使用量を比較すると、「電気温水器」「蓄熱暖房機」「パネルヒーター」「電気ボイラー」などが導入された初期のオール電化住宅の冬季電力使用量が3,000~5,000Whなのに対し、ヒートポンプを使用した新しいオール電化住宅の冬季電力使用量は1,000Wh程度と、使用電力量に2倍以上の差があることがわかります。

オール電化で電気代が高い場合は、使用している家電のエネルギー効率が悪くないかを確認してください。もしも、電力消費量が大きいなど、エネルギー効率が悪い場合は買い替えも検討してみるとよいでしょう。

■燃料費調整制度の存在

燃料費調整制度は、事業者の努力では調整することが難しい燃料価格の高騰や為替レートの変動といった経済情勢の変化を、いち早く価格に反映させるための制度です。事業者の経営安定を図るために、1996(平成8)年に1月から導入されました。

燃料費調整価格の計算方法は、以下の通りです。

電気温水器のメリット
  • ※電気料金は円単位とし、その端数は切り捨てます。

燃料費調整価格の単価は、年々増加傾向にあります。2010年6月の1契約につき、最初の15kWhまでの単価が-11.91円だったのに対し、2022年6月の同条件の単価は33.66円と45円近く値上がりしていることがわかります。

オール電化住宅は、ガスや灯油を併用している住宅よりも電力を使う割合が高くなっています。そのため、燃料調整価格の単価が上がっている昨今は、1か月あたりの電気代が高くなっているのです。

オール電化の節約方法

オール電化の家電は、使い方を工夫することで消費電力を削減することができます。以下では、オール電化で電気代を節約するポイントをお伝えしていきます。

■昼間の利用を控える

オール電化では、深夜の電気料金は安い一方で、昼間の電気代は高く設定されている傾向があります。そのため、昼間の電気の利用をできるだけ避けると、電気代の節約につながります。日中の消費電力を抑える方法には、以下のようなものがあります。

・日中にお湯を沸かすことを避ける

日中にお湯を使う必要があるときは、あらかじめ夜間に温めておいたお湯を使い、新たにお湯を沸かすことを避けましょう。夜間の電気料金は日中の電気料金と比べて安いため、夜間に沸かしておいたお湯を使うことで、電気料金の節約につながります。沸き増しをしないで済むために、あらかじめ沸かしたお湯を溜めておける大きめの給湯機を導入するのも方法の一つです。

・洗濯機や乾燥機、食器洗い機は「ナイトタイム」にタイマーセットする

洗濯機や乾燥機、食器洗い機は「ナイトタイム」にタイマーセットする

洗濯機や乾燥機、食器洗い機も、電力消費量が大きい家電の一つです。これらの中には自動で稼働してしまうタイプのものもあるため、電気代が割安な夜間帯だけ稼働するような「ナイトタイム」設定をすると、電気代の節約につながります。

また、洗濯機のすすぎを2回から1回に減らした場合も、電気代を抑えられます。その場合は、衣類に洗剤が残らないよう、すすぎ1回用の洗濯用洗剤を使うようにしましょう。

・エアコンの設定温度を変える

夏の日中に自宅で過ごす場合、エアコンを全く使用しないと熱中症になるおそれもあります。そうした場合は、エアコンの設定温度を無理のない範囲で上げることで、電気代の節約につながります。冬に暖房を使用する場合は、設定温度を無理なく下げると電気代を節約できます。

また、遮熱効果のあるカーテンを使用すると、夏は窓からの熱をカットし、冬は室内の熱を逃がしにくくなるため、エアコンの設定温度を無理なく調整しやすくなります。

■太陽光パネルを導入する

オール電化では、日中の電気料金が高く設定されていますが、在宅勤務への変更をはじめとしたライフスタイルの変化により、日中にどうしても電気を使う必要がある方も少なくありません。オール電化でありながら、日中に電気を使う機会が多いご家庭では、太陽光パネルを導入する方法もあります。

太陽光パネルとは、シリコン半導体に光を当てると電気が発生する現象を利用し、太陽の光エネルギーを、太陽電池に介すことで電気に直接変換するパネルです。屋根や壁などの空きスペースに設置できるため、新たに土地を取得する必要がなく、日の当たる場所であれば基本的にはどこでも設置できるのがメリットです。

太陽光パネルの設置には、工事費用を含めて100万円近くかかるケースも少なくありませんが、中長期的な電気代の支出を抑えられる場合は、太陽光パネルの導入を検討してみるとよいでしょう。

■エコキュートを省エネモードにする

エコキュートの沸き上げ設定には、「多めに沸かすモード」や「少なめに沸かすモード」があります。お湯の使用量に合わせて最適なモードを選ぶことで発熱の効率を良くし、消費電力を抑えられる可能性があります。

中でも、メーカーが推奨する「省エネモード」は、ほかのモードよりも消費電力を抑えて湯を沸かすことができます。省エネモードの名称はメーカーごとに異なります。ご自身が使用している家電の「省エネモード」の名称を知り、消費電力の削減にお役立てください。

メーカー オススメの省エネ運転モード
(株)コロナ おまかせ省エネ
三洋電機(株) おまかせ - 少なめ
ダイキン工業(株) おまかせモード
(株)長府製作所 おまかせ - 省エネ
東芝キヤリア(株) おまかせ
日立グローバルライフソリューションズ(株) おまかせ節約
(株)ハウステック おまかせ節約
パナソニック(株) おまかせ節約
三菱電機(株) おまかせ
タカラスタンダード(株) おまかせ-節約
  • ※機種によって異なる場合もあります。

■追い炊き機能ではなく、高温足し湯を上手に使う

追い炊き機能ではなく、高温足し湯を上手に使う

エコキュートでお湯を温めるための機能には、「追い炊き」「保温」「高温たし湯」の3つの機能があります。このうち、消費電力を最も節約できるのは「高温たし湯」機能です。

「追い炊き」機能は、貯湯タンク内の熱湯と水を混ぜて適温のお湯を追加する機能を指します。「保温」機能は、浴槽内のお湯の温度を一定に保つために、追い炊きを自動で行う機能のため、いわば「自動追い炊き機能」と呼んでも差し支えありません。

「追い炊き」と「保温」のいずれの機能も、電気を使って浴槽と貯湯タンクの湯を温める必要があります。一度冷めてしまったお湯を温め直す際には、熱交換する分の熱量が減り、タンク内のお湯の温度が下がってしまうことで効率が悪くなることがあります。また、電気料金が高く設定されている昼間に湯を沸かす場合は、電気代がかさんでしまいます。

一方で、「高温たし湯」機能は、タンク内の熱湯をほとんど薄めず、あらかじめ温めておいた貯湯タンクのお湯を浴槽に足す機能です。お湯を新たに足すため、水道代はかかりますが、「追い炊き」や「保温」と比較して、光熱費がかかりにくくなります。

お風呂に入る間隔が空く場合は、エコキュートの「自動保温」機能はOFFにし、「高温足し湯」を使用しましょう。また、「追い炊き」は使用せず、残り湯は洗濯や庭の水やりに利用し、新たにお湯張りを行うほうが効率的です。

■家電の買い替えを検討する

1990年代の初期のオール電化住宅と、2003年以降のオール電化住宅では、給湯や暖房に導入されている家電が異なるケースがあります。最新の家電ほど、電力消費量が少なく、省エネ機能が備わっていることが多いため、まずはご家庭の家電の省エネ性能を確認してください。

そのほか、冷蔵庫やテレビ、エアコン、温水洗浄便座などの家電も、新しいものほど電力消費量が少ない傾向にあります。

家電を買い替える際には初期費用がかかりますが、中長期的に見れば、電気代の削減によって支出を大きく削減できることもあります。電力消費量が大きい古い家電を使用している場合は、家電の買い替えを検討することも方法の一つです。

オール電化におすすめのメニュー

関西電力では、オール電化向けのおトクな料金メニューをご用意しています。お客さまのライフスタイルにぴったりのメニューをお選びいただき、「暮らしまるごと」安心生活をお楽しみください。

はぴeタイムR
はぴeタイムRは、ご使用になる季節や時間帯によって電力量料金単価が異なるメニューです。電気料金単価が割安な「リビングタイム」と「ナイトタイム」に電気のご使用をシフトしていただく等の工夫で、電気料金を削減することが可能です。詳しくは、こちらのページをご覧ください。

はぴeセット
はぴeセットは、一定量までの電気料金と電化機器のリース料金がセットになったサブスクメニューです。オール電化にしたいけど、初期費用が気になってなかなか手が出せないという方に向いています。詳しくは、こちらのページをご覧ください。

【まとめ】賢く使ってオール電化で光熱費を抑えよう

オール電化は、調理・給湯・空調などのすべての熱源を電気によってまかなっているため、灯油やガスを併用する住宅よりも電気代が高くなる傾向にあります。しかし、家電の種類や使い方次第では消費電力を削減でき、トータルの光熱費を安く抑えられる可能性もあります。

具体的な工夫としては、日中に電気を使用せずに済む設定や、エネルギー効率の良い機能の使用、場合によっては省エネ性の高い家電への買い替えを行うことなどが挙げられます。光熱費の節約に向けてオール電化を検討しましょう。

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